思考を検証する

自分にレッテルを張って、そのレッテルに基づいて予測したり、検証できない思考に基づいて予測する人は案外多いものです。こうした予測は事実というよりも経験や感情が先行し不明確な場合がほとんどです。

その予測が悲観的すぎると、動揺して問題を大きく複雑にしてしまいます。そんな時は、自分の思考を「自分が事実と考えていることは仮説に過ぎない」と考えてみましょう。事実だと感じている考えの中に検証できないものがあるからです。「検証不可能思考」といいます。

検証できない思考については、その考えの何が正しくて何が正しくないのかを見つけ出すことは絶対にできないのです。ですから、その考えに基づいて落ち込んだり不安になったりすること自体が、実は意味がないものといえます。

以下の質問に答えてみましょう
  • その心配を検証する方法はありますか?
  • その心配が誤っているとしたら、それを確かめる事はできますか?
  • 何か悪い事が起きそうだと予測したときに、どうやって、その予測が正しいかどうかを確かめられますか?
  • その考えを検証するためには、どんな点について観察し、どんな点を確かめる必要がありますか?

検証の方法

  1. 「思考を検証可能な形に変換する」を使って思考をリスト化しましょう
  2. リスト化した思考を検証可能か検討しましょう
    例)
    「自分はダメな人間だ」「次は失敗するだろう」といった思考は検証できますか?どうすれば確かめられるか検討してみましょう。どんな点について観察し、どんなことを確かめれば、予測の正しさを検証できますか?逆に、どんな点について観察し、どんなことを確かめれば、予測の間違いを検証できますか?

思考を検証可能な形に変換する

チェックポイント

  • 自分の感情に基づいて予測していませんか?
  • 「私は不安だから心配するのだ」といった、単なる感情の循環になっていませんか?
  • 思考と感情は分けて考えてみましょう
    例)私にうまくできるはずがない(思考) ⇔ 不安(感情)
  • ポジティブ/肯定的な予測もしてみましょう
    「私がその時~(ポジティブ/肯定的行動)をしたらどうなるだろう?
  • ポジティブな経験を予測することが危険だと考えていませんか?
  • 確実で、完璧な予測はできるでしょうか?
  • ポジティブな予測をすることの損益についてリスト化してみましょう