悩みや苦しみが生まれる理由の1つに「自分にとって何が大切で価値があるものか」が明確になっていない事があります。
「自分にとって何が大切で価値がある物か」が明確になっていないために、他者が大切にしている価値に振り回されたり、選択できなくなってしまうのです。

例えば、仕事の成功に関して、経済的な成功という一面だけを主張する人がいますが、経済的な成功という仕事の成功の部分的な価値について、その人が心から求めているのではなく、現在までの環境や交流の中で何となく思い込んでいるにすぎず、本当に手に入れたいものではない場合も多いのです。

また、物事の一面的な価値に固執し、他の価値が見えなくなってしまっているとで、不安になったり、落ち込んだりすることも増えてしまいます。
カウンセリングのポイント物事の一面的な価値に固執してしまう傾向が強い人が多面的な価値を検討できるようになると、評価の仕方が公平になり、極端でない評価を自己や他者に対してできるようになります。

まずは自分の人生で価値あることをリスト化してみましょう。
そして、どの価値が自分にとって重要度が高く、どれが低いかということを比較検討しましょう。

価値あることをリスト化しにくい場合は、自分の子供やパートナーなど他の人に大切にしたい価値を聞いてみるのも良いでしょう。
そして、価値リスト化したら、それを手にするための具体的方法について検討してみましょう。

この作業を自分の子供やパートナーなど他の人と共に行ってみると、物事に対する新しい一面を発見し、自分が大切にしている価値についても見直すことにつながり、そのことが不安や落ち込みの緩和に役に立つでしょう。

検討するべき基本的な価値(参考)

愛、家族関係・パートナーとの関係、友情、仕事における達成、他者からの承認、許し(生きること、罪etc)、自尊心
親切心、楽しみ、個人的自由、個人的成長、学習、身体的健康、身体的美しさ、身体的魅力、文化的な悩み、宗教

以下の質問について考えてみましょう

  1. 自分が最も重要だと考えている価値とは別の、他の価値を追求する事も何らかの意味があるのではないですか
  2. 自分と同じ価値を、自分が愛する人、大切に思っている人たちにも感じて欲しいですか?
    もし、感じて欲しくないのならそれはなぜですか?
  3. 世間の人たちは、どのようなものを望ましい価値としてとらえているのでしょうか?
  4. 世間の人たちと自分価値の優先順位が違うのはどうしてでしょうか?

「価値を明確化するシート」を使って自分がどのような価値について悩んでいるのか見つけましょう。

  • シートに記載されている価値を検討し、順位付け、価値を追求するための方法を検討してみましょう。
  • 自分個人の価値の順位ができたら、他人や社会に対して「そうあって欲しい」と望んでいる価値の順位、人や社会から「そうあって欲しい」と望まれていると感じる順位もつけてみましょう。

価値を明確化するシートの記入例

認知行動療法-価値を明確化するシート

認知行動療法で使用する「価値を明確化するシート」の記入例

29:価値を明確化するシートのダウンロード