心の状態(≒感情)に気づく
心の状態に繊細に気づけるようになるためには「心の状態を常に意識するスキル」「心の状態を繊細に表現できるスキル」を向上させる必要があります。
ここではその基盤を意識するための練習として感情をリストアップして紙に書き出してみましょう。実際に書き出してみると分かると思いますが、
- 感情と出来事、思考の区別がつかない人が多い
感情をリストアップしようして、出来事や自分の考えを書き出してしまう人は少なくありません。
心の状態を表す感情をリストアップしようとして、感覚(おいしい、綺麗など)をあらわす人もいます。 - 感情を表す言葉が少ない
嬉しい、辛い、苦しいなどよく使われる表現ばかりを使う人も少なくありません。
日本語ではポジティブな感情を表す言葉も、ネガティブな感情を表す言葉も豊富なので、感情を表す言葉をたくさん知る事で、その瞬間、その瞬間の心の状態を豊かに、そして繊細に表現し、気づく事ができるようになります。
感情を感じ取る力が低下すると自分の心の状態を上手に把握することができなくなるため、自分自身をフルネスに導き、維持することが難しくなってしまいます。自分の心の状態がアンフルネスに傾いていることに気がつけないため、アクティベーションスキルを使って自分自身をフルネスに導こうとするアクションを起こしたり、維持するためのスキルを発揮する機会を持てなくなってしまうからです。
心の状態をフルネスに導き維持するためには、自分の感情についての興味と感性が欠かせないのです。感情とは一言であらわせる気持ちの状態です。感情を繊細に表せるように感情を表す言葉を繊細に使い分けて表現していきましょう。
ポジティブの感情の代表は「楽しい」です。その他にも、充実感とかワクワクといったものもあります。最低20個~目標は50個あげてみましょう。
ネガティブな感情についても同様です。「うざい」などはネガティブ感情の代表で不安や後悔などもネガティブ感情です。
このリストを作成するとネガティブ感情のリストアップの方が簡単で、ネガティブ感情のリストアップ表ばかりが一杯になってくるでしょう。ほとんどの人間が通常の生活でネガティブ感情、すなわちアンフルネスで生きている証拠でもあります。(思いつかない人は下の表を参考にしてみてください)
好き、楽しい、嬉しい、喜び、幸せ、満足、感動、楽、安心、愛している、愛おしい、魅かれる、恋する、惚れる、惚れこむ、熱を上げる、気持ちが惹かれる、敬う、好意、好印象、憧れる、興味がある、気が乗る、好奇心、知りたい、追求したい、かき立てられる、刺激される、おもしろそう、よさそう、熱中する、熱狂する、夢中になる、没頭する、熱心さ、熱意、意気込む、明るい、興奮する、高揚する、熱い、ウキウキする、ワクワクする、ドキドキする、ルンルンする、心がときめく、心躍る、心が弾む、歓喜、悦楽、愉快、痛快、上機嫌、大満足、気持ちいい、ご機嫌、上機嫌、最高だ、納得する、満喫、快適、堪能、感無量、満たされる、ジーンとくる、しびれる、感激する、安心、ホッとする、落ち着いた
イライラ 憎い、おちつかない どきどきする うちのめされた 激怒している 切れた うらめしい 心配だ 緊張 苦々しい むかつく はずかしい パニック 混乱 怒りうっとおしい がっかり 価値がない 反抗感 心配 やましい 妬ましい 価値がない感じる おびえ 疑わしい 失望した 何も感じない 恐れ 不安 みじめ 憂鬱 恐怖 不幸感 傷ついた 情けない 戸惑い 落ち込み 拒絶感 孤独だ 困惑 悲しい 落ち込んでいる さみしい 屈辱 困っている やる気がでない つらい がっかり 無力さ 悔やんでいる 絶望 嫉妬 羨望 あきた あやしむ つまらない 無力 なつかしい 驚き 嫉妬 うらやみ
パフォーマンスレベルを自己チェックするのは難しいものですが、今自分がどんな感情なのかが分かると心の状態を把握しやすくなります。人には一度にいくつもの感情が生まれるものですから、ポジティブな感情が2つあってネガティブな感情をいくつも同時に感じる事でしょう。
感情の種類や分類、強さを書き出しながら確認してください。ゴルファーなら1ショットごと、ボクサーなら1ラウンドごと、ビジネスマンなら時間ごと(午前・午後・夜→3時間ごと→1時間ごと→15分ごとへとスパンを短くしていきましょう)や出来事ごとに自分のフルネスを見つめる習慣を形成すると良いでしょう。