自律訓練法
体を幾つかの部分に区分けして、目的の感覚を感じられるように自分自身で暗示をかけていきます。
体の感覚に意識を向けて繊細に感じ取ろうとすることでリラックスしていきます。
上手にできるようになると、集中力もリラックス力も高まった、いわゆる「トランス状態」になっていきます。
慣れないうちは目的の感覚を「感じよう」とし過ぎてリラックスできなくなってしまう人もいるようです。
無理に目的の感覚を感じようとしなくて大丈夫です。「なんとなぁ〜く そんな感じ」という大雑把な感じで大丈夫です。焦らず、のんびり、気持ち良く行ってください。
自律訓練法の手順
- 安静感暗示
ゆっくりと呼吸をしながら「気持ちが落ち着いている」と心の中で繰り返して、自分に自身に暗示を与えながら「気持ちが落ち着いている感覚」を感じてみましょう。 - 四肢重感練習
両腕、両足の重さを感じてみましょう。
まずは利き腕から始めましょう。
「右腕が重たい」と心の中で繰り返しながら、自分自身に暗示を与えながら、腕が重くなっていくのをイメージしましょう。
右腕で重さを感じたら、反対の腕、両腕、利き足、反対の足、両足の順番に感じて行きましょう。
感じにくい人は、前腕、上腕などもう少し細かい部分に分けながら、丁寧に行ってみましょう。 - 四肢温感練習
両腕、両足の温かさを感じてみましょう。
順番は2と同じです。 「右腕が温かい」のように心の中で繰り返しながら自分自身に暗示を与えながら、腕が温かくなっていくのをイメージしましょう。 - 心臓調整練習
「心臓が静かに規則正しく打っている感覚」を感じてみましょう。
初めのうちは右手を左胸に乗せて練習すると感覚がつかみやすいでしょう。
「心臓が静かに規則正しく打っている」と、自分自身に暗示を与えながら、心臓の鼓動を感じましょう。 - 呼吸調整練習
「楽に呼吸をしている感覚」を感じてみましょう。
「楽に呼吸をしている」と自分自身に暗示を与えながら、呼吸する感覚を感じてみましょう。 - 腹部音感練習
「胃が暖かい感覚」を感じてみましょう。
「胃が温かい」と自分自身に暗示を与えながら、胃が温かくなっていくのをイメージしましょう。 - 額部涼感練習
「額が涼しい感覚」を感じてみましょう。
「額が涼しい。さわやかな風が額の上を通り抜ける」と自分に暗示を与えながら額が涼しくなっていくのをイメージしましょう。
最初の頃は、イメージしても実際にイメージ通りに身体の変化を感じないかもしれませんが、慣れてくればイメージ通りに重くなったり、温かくなったり、涼しくなったりしてきます。
イメージ通りにならなくても焦らずに、「意識をむけてなんとなく感じること」を心がけましょう。
また、リラクセーションや自立訓練法を行った後は、良いイメージが潜在意識に入りやすくなっています。
自律訓練法後に自分がどんどん良くなっていくイメージや幸せになるイメージを描いてみると良いでしょう。