説得やアドバイス失敗の原因

人にアドバイスされた時、なぜか「ムカ」っとしてしまって、そのアドバイスに抵抗してしまうことはありませんか?「心理的リアクタンス」(心理的反発)と呼ばれる、この心理状態がなぜ起こるのかというと、自分の「自由」を制限、禁止されたと感じたからだと考えられます。人は自分の「自由」を制限されたり禁止されたと感じると、それを回復したいという欲求が生じやすくなります。

アドバイスした時に相手から心理的リアクタンスを引き出さない、つまり抵抗されないために大切なのは、相手がどんな行動や態度や思考を自由と考えているかを理解していることが大切ということです。

(例)
母親に「勉強しなさい」といわれた時子供が反発する→「勉強するかしないかは自分の自由だ」と子供が考えている。

心理的リアクタンスを強くする条件
  • 制限、禁止が非合法でないと理解される場合
    心理的リアクタンス強=電車内では携帯電話使ってはいけないと言われた場合
    心理的リアクタンス弱=電車内では携帯電話をマナーモードにするかお切りくださいと言われた場合
  • 制限・禁止が相手にとって重要な場合
  • 制限・禁止の範囲が広い場合
    心理的リアクタンス強=建物全体のどこもタバコを吸ってはいけないといわれた場合
    心理的リアクタンス弱=喫煙コーナー以外ではタバコを吸ってはいけないといわれた場合

心理的リアクタンスが起こると制限や禁止の対象が返って強くなったり、制限や禁止の対象への評価がより高くなってしまいます。

気づき・ひらめき

相手が何を自由の対象としているかを知らずにむやみにアドバイスすることは、心理的リアクタンス引き起こしてしアドバイスの効果がなくしたり、説得の失敗につながります。アドバイスや説得をするときは、相手をよく知り相手の自由の対象や価値観をよく理解して上で行うようにしましょう。、