反応しない練習2/3
「反応しない練習」という東大出身の僧侶、草薙龍瞬著の大ベストセラーを紹介します。
「仏教の視点を取り入れることで、心が軽くなり悩みから解放される」という一貫した考え方に基づいて書かれています。
「伝えする3つの内容」
- 悩みとは何か
- 反応する前に、まず理解する(本日のご紹介)
- 他人に求めない
反応する前に、まず理解する
自分の心に目を向ける
「なぜ自分の心はあんなことに対して、このような反応をとってしまうのか」について冷静に客観的に見つめましょう。
悩みの例
- 最近、周囲の人に苛立つことが増えてきた。
- 身近な人のやることなすことが、やたらと目に ついてしょうがない
- 家族のことは昔から気に入らなかったが
- 最近は職場の同僚や友人にも不満が募ってきた
- 正直かなりのストレスや欲求不満がたまっている
捉えどころがない悩みの確かな解決策
それは反応を作り出し ている真の理由にまで遡って考えること。
ブッダはこう語っています。ブッダは「求める心、欲求があるからこそそれが満たされないときに苦しみ悩むことになる」と言っています。
欲求を理解することが悩みを理解するための第一歩
欲求とは食欲(食べたい)、睡眠欲(眠りたい)、性欲(交わりたい)、承認欲(認められたい)、生存欲(生きたい)、怠惰欲(楽をしたい)、感楽欲(感覚の快楽を味わいたい)に分類することができます。
悩みを分類する
悩みがどの欲求が満たされないせいで起きているのか、それを 考えることで悩みの理解に近づくことができます。
例えば先ほどの「周囲の人に苛立つことが増えてきた。」「身近な人のやることなすことがやたらと目に ついてしょうがない」いったいどうすれば解決できるのだろうという悩みはどこから来ているのか これについて考えてみましょう。もちろん、人によって悩みの出どころは異なりますが、一般的にいって。周囲の人がやることが全てが気に入らないという場合 、周囲への物足りなさが悩みのポイントになります。
現代人に強い承認欲求
現代人が一番強い影響を受けている欲求、それが承認欲です。
これは人間だけにある欲求で動物にはないそうです。承認欲は子供の頃は親に愛されたいという素朴な欲求として現れます。自分を認めてほしい、注目してほしい、愛してほしい、評価してほしいという承認欲が元になる悩みは現代人にはとても多くなっています。
この欲求で外の世界に反応すると周りは期待に 応えてくれない人間ばかりだと感じてしまいます。だから不満や物足りなさを感じるのです。
原因を受け入れる
自分は承認欲が強いのだ、この不満は承認欲から生まれる不満なんだと、自分の不満を客観的に理解することができるようになります。
すると心の反応は自然と静まっていきます。承認欲は、十把一絡げにして性格や嫉妬心、優劣や勝ち負けにこだわってしまうことなど、などさまざまな悩みの原因になっています。
人生を豊かにするために
この反応の理由は承認欲だと理解しないと、つい反応して人の目を気にして、嫉妬に駆られて、比べたり競争をしたりして、舞い上がったり落ち込んだりと、動揺に振り回される体験を繰り返す人生になってしまいます。
悩みの原因になっている欲と向き合い、それと上手に付き合っていくことが人生を豊かにすることにつながります。