防衛機制とその機能

防衛機制とは「心の安定をはかるための自我による無意識的な防衛」です。防衛機制には、抑圧、昇華、投影、退行など様々なものがありますが自分を守るために無意識のうちに行われます。

自分で理解できないような感情や衝動が起こるのは、防衛機制によって無意識のうちに行っている心の操作の副作用かもしれません。どんなものがあるのかを理解し対策を考えていきましょう。

置き換え

現実にある感情や行動を実際の対象に対してではなく何か代理となる人や物などに向けること

置き換えの例
  • 好きな人にもらった者へ、その人に対する感情を持つ
    愛する人のそばにずっといたいのにできない場合に愛する人との思い出の品や写真に愛情を向けたり
  • 上司に対する不満を部下に当たることで解消する
    上司と部下の関係でなかなか直接に言えない場合に雰囲気の似た部下に当る
  • 両親に逆らえないので両親と同じ価値観を持つ人を攻撃する
    両親が権威や肩書を大切にすることに対して不満がある場合に権威や肩書を大切にする人を侮蔑する

直接に向けることのできない感情を別の人や物に対して向けるのです。

置き換え

この傾向が強すぎる人は・・

自分でも理解できない感情によって生きにくくなっている場合は「置き換えの元になっている対象がないか?」考えてみましょう。

置き換えをしても問題がなければ良いのですが、その人と仕事上でどうしても付き合わなければいけない場合などは「置き換えの元になっている対象はなんだろう」ということを考えて、その感情の原因を明確にしてください。置き換えによって発生する感情は2次的なものなので、その感情の元になっている対象への捉え方や思い出などが、そのままの状態で残っていると、どうしてもその感情から逃れることができなくなってしまいます。

親が権威や肩書を大切にすることが不満で肩書を大切にする上司や社風が受け入れられない場合、両親との関係性や思い出を見直してみて両親との関係性を見直してみる必要があるのです。

今感じている感情は本当にその人に対する感情ですか?

一度点検してみましょう。