選択対象の限界
基本的に選択肢が多いことは個人にとって望ましいことです。
しかし人間が比べられる対象数は5つが限度と言われていて、選択肢が多すぎると非合理的な選択をするようになってしまいます。
選択肢が多すぎることで、思考が停止してしまうのです。
選択肢と購買行動の実験
同じお店で24種類の試供品提示する日と6種類の試供品提示する日にわけて商品を買った人の割合を調べて見ました。
24種類の試供品提示を提示した日に商品を購入した人の割合はたった3%だったのに対し、6種類の試供品テストの日は30%の人が商品を購入したのです。
この現象は24種類の試供品提示を提示した日、選択肢が多すぎたことで客の思考が停止して、商品の情報から様々なイメージや思考が湧かなくなってしまったことが原因と考えられます。
また多すぎる選択肢に遭遇してどうしても何かを選び出さなくてはいけない時などは、過度にひとつのポイントだけを評価してしまう傾向があるため、後から後悔することも増加してしまいます。
選択肢が多いことが必ずしもいい結果繋がらないということです。
後悔しない選択をする方法
それではたくさんの選択肢の中から、後悔しない選択をするためにはどうしたら良いのでしょうか?
基本的に5つ以上の選択肢を対象としてしまうと、思考が停滞、あるいは停止してしまうか、過度にひとつのポイントにこだわってしまう傾向があるため、まずは選択対象を5つまでに絞り込むことが必要です。
まずは選択のポイントを5つまでに絞り込みます。
例)家族で使うマウスウォッシュを選ぶ時のポイント
- 子供が使えるか?
- 香りが爽やかか?
- アルコールは使ってあるか?
- コストパフォーマンスは高いか?
- 信頼できるメーカーか?
などをポイントにして5つに選択肢を絞り込みます。
5つに絞り込めたら、ここからはもう少し細かく成分表をチェックしたりして、正確に納得できるまで比べてみましょう。
大切なことは「人は5つ以上のものを同時に評価できない」ということを覚えておくことです。
迷った時はたくさんの選択肢の中から最高のものを選び出そうとするのではなく、いくつかのポイントに絞って比較して5つの選択肢まで絞り込むことです。
じっくり悩むのはそのあとにしましょう。