ワーク56:スキーマ日記を書こう
ワーク55でイージースキーマに基づく行動を日常生活に取り入れる試みを行ないました。せっかく勇気を持ってイージースキーマに基づく行動を起こしたのですから、日記に記録していつでも振り返れるようにしておきましょう。
- 〇〇年〇〇月〇〇日
場面:△△さんとの関係でストレスを感じました。行動:その時、イージースキーマに基づく行動計画に従って、相手の気持ちを受け止めて、自分
の気持ちも伝えてみた。結果:△△さんも私の気持ちを受け止めてくれて嬉しかった。△△さんのことがもっと好きに
なった。
このような簡単な日記で十分です。自分で考え出したイージースキーマとそれに基づく行動計画を毎日持ち歩いて、時間のある時に確認し、問題やトラブルが起きた(起きそうな)場面で、それに基づいて行動したらどうなったのかを日記に書き留めましょう。
イージースキーマを定着させる取り組みを行っても、これまでの人生に根付いていたペインスキーマが簡単に消えてしまうことはありません。
気づいたらペインスキーマに従って行動していたということも少なくないでしょう。
しばらくの間はペインスキーマとイージースキーマの綱引きが続くのです。
そうした綱引きの中で生じるネガティブな感情や感覚をマインドフルネスに受け止めながらセルフモニタリングをつづけ、粘り強く潜在意識に語りかけ、イージースキーマに基づく行動をとることが自分の生きやすさや幸せにつながるということ教え続けていきましょう。
次第にペインスキーマに従って行動してしまうことが減って、自然とイージースキーマに基づく行動がとれるようになっていきます。
そうなるまで個人差はありますが、1年~3年はかかると考えてください。
また、ペインスキーマが現れた時のことも書き留めておきましょう。
- 〇〇年〇〇月〇〇日
場面:△△さんに○○と言われて私の被害者スキーマが強力になって登場した。行動:突然惨めな気持ちになり、「また最終的には私が・・か」と思った。ぜんぜん納得がいか
なかったが、結局△△さんにしたがって、犠牲者意識にどっぷりと浸かってしまった。結果:あの時は△△さんに従うしかないと考えてしまったが、あれはペインスキーマに従ってし
まったのだと思う。まだまだ、ペインスキーマの強い影響下にいるのだと思った。
ただし、そのことに気づけるようになったことは大きな進歩だと感じる。
場面、行動、結果、観察したこと、思ったことなどを自由に書き留めておきましょう。
イージースキーマの定着は時間がかかる作業です。進歩したり後戻りしたりの繰り返しの中で少しずつ定着が進んでいきます。スキーマ日記を書くことは、そうした変化に気づくことに役立ち、定着の作業を継続するためのモチベーション維持の大きな助けとなるでしょう。
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