私の問題解決を援助するコミュニケーション
このコミュニケーションでは、私が困っていることを伝えることが目的です。
そのためには「私メッセージにすること」が大切です。
実際のメッセージにに主語をつけてもつけなくても、主語が「あなた」ではなく「私」になるように心がけましょう。
例:連絡なしに娘の帰りが門限を過ぎてしまった
主語が「あなた」 |
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主語が「私」 |
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また、メッセージの中に行動・影響・感情の3要素を入れることも心がけましょう。
- 行動
連絡なしに帰りが遅いと
非難がましくならないように気をつけましょう(また連絡なしに遅くなって・・×) - 影響
家事も手につかないし、全然寝れなかったわ!!(できるだけ具体的に) - 感情
心配したのよ!!事故にでも巻き込まれたんじゃないかって、不安で不安でどうしようもなかったわ
相手から反発が起こったら・・・
主語を私にしても、行動・影響・感情を伝えても、相手から反発を受けてしまうこともあるでしょう。
そんな時は「言葉のキャッチボールを促す聞き方」に切り替えましょう。
- 反発
だって友達が彼にフラれて泣きじゃくってるから、放っておけなかったのよ - 言葉のキャッチボールを促す聞き方
そうなんだ。友達の相談に乗ってたんだね。
相手の反発心、抵抗、言い分に耳を傾けましょう。
解決策を提示しない
こうした幾つかのポイントを押さえてコミュニケーションをとることで、円滑で相手の自立心、問題解決力を育むコミュニケーションがとれるようになるでしょう。
ただし、気をつけて欲しい点がもう1つあります。
自分の方から「解決策を提示しない」ということです。
相手の立場を尊重してコミュニケーションを続けてきても、最終的に「だから今度からは〜してね」と解決策を提示してしまうと、相手の自立心や問題解決力を育むチャンスを奪ってしまうことになってしまいます。
その瞬間は相手の自立心や問題解決力を育むチャンスであることを意識し、相手がそのチャンスを有効に使ってくれることを信じて、どんな解決策を見つけるかは、相手を信頼して任せましょう。
肯定的な私メッセージを送ろう
もちろん、その時、その瞬間もですが、普段から相手の行動に対して肯定的な私メッセージを送り続けましょう。
コミュニケーションの基本は「相互理解」と「相互尊重」です。普段から、そしてその瞬間も感謝、感動、感激、感心できることを見つけて私メッセージとして伝え続けましょう。
ただし、「言うことを聞かせよう」「こうしたらやる気になるかな」といった下心を持って褒めてしまうと、「相手は評価を気にして何かをする人」になってしまいます。
つまり、「評価されないことはしない人」になってしまうのです。
相手を褒めるとうことは、相手をよく見て、相手をよく知ることです。
普段から大切な人をよく観察して、相手の言動の中に秘められた素晴らしい点を見つけ出すようにしてください。
最後に相手から自分のことを話してもらう(自己開示)ためには、自分自身も自分のことを相手に伝えることが必要です。普段から自分が心を開いて自分のことを伝えることで、相手も心を開きやすくなり、相互尊重、相互理解が促進されることでしょう。相手に求めることは、自分も行うことを心がけましょう。
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