コーピングレパートリーを外在化しよう!!
コーピングレパートリーとはストレス状況に対する対処方法のレパートリーのことだということはこれまでにもご説明いたしました。
コーピングレパートリーについての最も重要な考え方は「質より量」ということです。
「ものすごく効果的なコーピング」を一つ持っているのではなく、「ちょっとしか効果がないコーピング」でもたくさん持っている方が良いということです。
もちろんコーピングのスキルは高いに方が良いのですが、ストレス状況は毎回全く同じではありません。
その時の体調や思考、タイミングなど様々な要素が異なっています。
ですから、いつも使っているコーピングがあまりうまく機能しない事もありますし、以前あまり効果を感じられなかったコーピングが今回はうまく機能したりするのです。
また、ひとつのコーピングにこだわりすぎると別の問題を引き起こしてしまうこともあります。
例えば、イライラした時は「チョコレートを食べる」というコーピングをとる習慣があったとします。
しかし、コーピングがこれだけしかないとストレス体験が立て続けに起こった時、チョコレートを食べ過ぎて太ってしまったり、血糖値の乱高下によってイライラしたり、気分が悪くなったり(シュガーブルー)するようになってしまいます。
また、スノーボードをすればストレス発散になって気分が変わるという人は、冬場の連休しかコーピングができないことになります。
コーピングは・・・
- 「すぐにできること」と「すぐにできないこと」
- 「季節や条件に依存するもの」と「季節や条件に依存しないもの」
- 「手間や時間のかかるもの」と「手間や時間がかからないもの」
- 「コストがかかるもの」と「コストがかからないもの」
- 「習得に時間や練習が必要なもの」と「習得に時間や練習が必要ないもの」
- 「一人でできること」と「一人でできないこと」
などに分類することができます。コーピングの分類に偏りがなく、環境、認知、行動、感情、身体などの要素に働きかけることができる種類のコーピングをたくさん持っていて、それを使い分け、時には組み合わせることができるようになれば、ストレスからの影響を受けにくくなっていくのです。
コーピングリスト |
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対象 |
内容 |
詳細 |
環境 |
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もっとたくさん書き出してみよう |
もっとたくさん書き出してみよう |
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行動 |
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もっとたくさん書き出してみよう |
もっとたくさん書き出してみよう |
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認知 |
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「言葉を繰り返す」
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もっとたくさん書き出してみよう |
もっとたくさん書き出してみよう |
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身体 |
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もっとたくさん書き出してみよう |
もっとたくさん書き出してみよう |
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感情 |
|
|
もっとたくさん書き出してみよう |
もっとたくさん書き出してみよう |
コーピング分析 |
|||
種類 |
対象 |
内容 |
分類 |
フルネスアクション |
認知 |
「頭の中で大声で叫ぶ」 | |
瞬間的コーピング |
認知 |
「言葉を繰り返す」
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事後コーピング |
環境 |
「部屋の模様替えをする」
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2、6、8、12 |
体 |
「入浴を楽しむ」
(省略) |
2、6 |
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体 |
「お腹を温める」
(省略) |
(省略) |
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日常的コーピング |
感情 |
「瞑想をする」
|
10 |
行動 |
「食事を味わってみる」
(省略) |
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内容については細かいステップに細分化してみましょう。細かいステップに細分化することでコーピングの量をさらに増やすことができます。
2:すぐにできないこと 4:季節や条件に依存するもの 6:手間や時間のかかるもの 8:コストがかかるもの 10:習得に時間や練習が必要なもの 12:一人でできないこと については分類欄に番号を記入してチェックしておきましょう。 |
コーピング分析 |
気づいたこと |
すぐにその場で行えるコーピングが少なく、時間やコストが必要なコーピングが多い。その場で行えるコーピングと時間やコストがかからないコーピングを増やしていくことが必要。フルネエスアクションもバリエーションを増やしておいたほうがよさそう。 |
思いつくコーピングを書き出し、それらを分析しましょう。
普段行っているコーピングの種類や分類、対象に偏りがないかをチェックして、使っていない種類や分類、対象へのコーピングを増やしていきましょう。
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