「生きづらさ」について考えよう
- 心が満たされない状態
- 心が傷ついて痛むこと
- 生きていく希望を持てないこと etc
様々な想いが入り混じっていて一言で表せるものではないかもしれません。
「生きづらさ」と言っても、すべての人の経験も生まれ持った性質も環境も違うのですから、誰一人として同じ「生きづらさ」を感じている人はいないでしょう。
ですから、「生きづらさ」を軽減・解消するためには、まず自分の「生きづらさ」がどんなもので、どんなところから生まれているのかを理解していく必要があります。
ただし、自分の「生きづらさ」を最初から明確にできる人はほとんどいないはずです。
まずは自分自身を普段より少し遠くから眺め直してみることで「生きづらさ」についてボンヤリとつかんでいきましょう。
以下の質問にひとつずつ答えながら、頭に浮かんだもの(単語、セリフ、イメージ、絵など)があればすべて紙に書き出していきましょう。
認知行動療法では言葉、イメージ、感覚などの内的な出来事を紙に書き出していくことを「外在化」と呼んでいます。
「外在化」することで出来事から少し距離をとって客観的に見られるようになり、これまでになかった発想や気づきが生まれやすくなるため、認知行動療法では外在化を頻繁に行います。
実際に外在化をしながら、自分自身の「生きづらさ」の輪郭を作っていきましょう。
ワーク1:生きづらさの輪郭を作っていこう!
以下の質問に答えてみてください。
自分が思いついたことを素直に書き出してみましょう。
「こんなこと書いたら恥ずかしいな」「こんな考えは○○としてどうだろう?」・・頭に浮かんだ考えを否定する考えが生まれてくるかもしれません。
この質問は「何が正しいか?」を見つけることが目的の質問ではありません。
最初に思いついたことはすべて書き出してみましょう。
- 普段どんなことで悩むことが多いですか?
- どんな時に「生きづらさ」を感じますか?
- これまで悩んだことはどんなことがありましたか?
- どんな心配や不安がありますか?
- 人生に必要なものは何ですか?
- 手に入れたいものは何ですか?
- まだ手に入れていないものはなんですか?
頭に浮かんだ、単語、セリフ、イメージ、絵などを紙に書き出してみましょう。
ワーク1記入例
- 人間関係の悩みが多い
友達が少ないこと
自分が思ったことを言えなくていつも我慢してしまうこと - 人に愛されていないと感じた時
私を利用する時は利用するのに困っている時は何もしてくれないと感じた時 - 連休なのに誰も誘ってくれなかったこと
誕生日を祝ってくれる人がいなかったこと - 誰も私を好きになってくれず、人並みに結婚したり家庭を持ったりできないのではないか?
それで両親をがっかりさせてしまうのではないか? - たくさんの友人、親友
人から尊敬されたり、認められること - 明るさ、愛情、恋人、親友
- 明るさ、愛情、恋人、親友
書き出した答えをジックリと眺めてみましょう。何か気づくことはありませんか?
上記の例では、「友達が少ないこと」「思ったことを口に出せず我慢してしまうこと」「人から利用されるが愛されていないと感じること」「両親をガッカリさせてしまうこと」「家庭を持てないかもしれないと考えてしまうこと」などが「生きづらさ」と強く関わっているようです。
自分の想いを外在化することで「キーワード」「キーイメージ」などが見えてきます。
もし「生きづらさ」を感じているのなら、まず想いを外在化するところからスタートしてみましょう。