ストレス免疫訓練法の3段階

SITでは手続きを3段階に分けて対象者に対して働きかけます。

面談・打ち合わせ 2

 

第3段階:フォロースルー

第1段階、第2段階は相談者がストレス概念を把握し、ストレスに対する具体的な対処技術を習得することを目的として取り組みました。
第3段階では習得したストレス対処術を日常生活でも使えるように(般化)していくことを目指します。

般化のために使用される技法の例

  • イメージリハーサル
    イメージを使って習得した技術を使用し、イメージの中での技術の修正、向上を行いながら成功体験を積み重ね、自信をつけていきます。
  • ロールプレイング
    実際のストレス状況等を設定して、その役割を具体的に演じることでリハーサルを行います。
    自分の役だけでなく、相手の役を行って相手の心情を感じてみるなど様々な取り組み方があります。

    赤ちゃん

    完全に独り立ちするまで見守って・・

  • モデリング
    他人の対処技術を観察し、それをモデルとして真似ていきます。
  • 行動リハーサル
    習得した対処技術を、実際に使用してみます。
    ただし、実際に使用するための計画を立てからおこないます。
    使用の際に起こり得るトラブルなどへの対処、うまくいかなかったときの考え方などについて慎重に検討してから行動実験として使用していきます。

これらの方法を用いて、実際の生活現実場面でストレス対処技術を用いることができるように練習していきます。

「再発の予防」について

第1段階から第3段階が終了した後「再発の予防」について考えることもとても重要です。
この再発予防についての取り組みはSITの大きな特徴のひとつです。

ですからSITの訓練プログラムが終了したからSITの手続きが全て終わりであると考えません。
継続して習得した技術のレベルアップや習得した技術が完全に般化されるまでに生じる心理的、技術的フォローを行っていきます。

そして、面談回数を技術の般化のレベルに合わせて徐々にに減少させていきます。そ
して、最終的には定期的な面談を終了するのですが、相談者はストレスに対する対処に不安を覚えた時、早期に面談を行い、必要であれば新しい技術を獲得したり、それまでの習得スキルのレベルアップを行うと良いでしょう。