説得を受け入れてもらうためのコツ3

説得の受け入れについて

人が説得を受け入れる時に他者からの言葉で直接説得されることはありません。他者からの説得に反応して頭の中で生まれた「考え」によって相手の説得を受け入れます。(前回解説)

もう一つの態度変容要素

説得の結果、相手の考えや態度に生じる変化を「態度変容」といいますが、「態度変容」は、上述の要素以外にも「会話の流れでツイツイ本心とは違うことを言ってしまった場合」に生じます。

人は会話の流れでツイツイ本心とは違うことを言ってしまった時、言ってしまった話の内容合わせようとする心理が無意識のうちに働いて、それまでの考えや態度がその発言に近付くように変えてしまう傾向があります。本心ではなくてもツイツイ言葉に出してしまうと、その言葉を撤回するための言葉を口にするより、言ってしまった言葉に考えや態度を合わせた方が楽だからです。長い目でみると望まない結果を招いてしまって大変な思いをすることもあるのですが、その場ではそうした方が楽なのです。

気づき・ひらめき

ポイント

相手にとってその態度変容が利益をもたらす場合は、その考えを修正する必要がなくなるので結果的に説得が成功することになります。長い目で見て相手に利益をもたらすような説得である場合は、 「相手の失言を誘う」話術や「ツイツイそう言いたくなる」方向へ導く話術も有効に働きます。