沈黙の種類

会話の途中で沈黙が訪れることを怖がる方は多いと思います。「自分と話すのがつまらないのかな?」「話題が面白くないのかな?」などと考えてしまうからでしょう。

しかし人が沈黙するのは「話がつまらない」「相手が嫌い」といったネガティブな理由からばかりとは限りません。頭の中で色々なイメージをしたり、思考を巡らせているのかも知れません。

より深いコミュニケーションをとるためにはコミュニケーションに参加している人が自分自身と対話して、自分の気持ちと向き合って素直に話すことや、その場に適切な言葉や表現を選ぶことが必要ですから、そうした沈黙は必要不可欠です。

沈黙が訪れたときは「沈黙だ!!何かしゃべらなきゃ!!」と焦る前に、この沈黙がコミュニケーションに必要な良い沈黙か、コミュニケーションがうまくいっていない悪い沈黙かを考えて見ましょう。その際に役に立つ判断材料にアクセシング・キューがあります。

アクセシングキュー

アクセシングキュー

アクセシングキューは考え事をしているときの目の動きでその人が何について考えたり何を感じているかを予測する参考のひとつです。

アクセシングキューについて

考え事をしているときに

  • 右上を見ている
    未来を予測したり視覚イメージを行っている
  • 右横を見ている
    未来を予測したり聴覚イメージをしている
  • 右下を見ている
    感情や体の感覚に意識が向いている
  • 左上を見ている
    過去を振り返ったり視覚イメージを行っている
  • 左横を見ている
    過去を振り返ったり聴覚イメージをしている
  • 左下を見ている
    自己内対話をしている(独り言)

可能性が高いというものです。

これは脳の各部分の働きの位置関係と関係しているのである程度の参考にはなるでしょう。ただし個人差がありますので絶対とは言い切れません。

普段からの観察習慣が大切

人を観察してみよう

大切なのは普段から相手に興味を持ち観察しておくことです。

  • 未来のことを考えているときはどっちを見ているか?
  • 過去の出来事を振り返っているときはどっちをみているか?
  • 嫌なことを考えているときはどっちを見ているか?
  • 楽しいことを考えているときはどっちを見ているか?

などを観察しておきましょう。

その人がどんなことを考えたり、感じたりした時にどっちを見ているかを把握しておくことで、沈黙が訪れた時に配慮して話題を変えたり、安心して沈黙が通り過ぎるのを待つことができるようになるでしょう。

相手に興味を持つことが良好なコミュニケーションの大切な要素です。