自分を苦しめる典型的な自動思考

自動思考とは、何かの折につけ自動的に頭に浮かんでくる考えのことで、認知行動療法によるカウンセリングでは一番最初に扱います。
この考え方のパターンが、その人の言動の基本になっていて、それが不利益をもたらす場合は見直す必要があります。

強すぎると不利益をもたらしてしまう典型的な自動思考のパターンを紹介していきたいと思います。

感情的推論(感情的理由付け)

「私がこう感じるのだから、それは本当の事だ」というように、自分の感情を真実を証明する根拠のように考えてしまう。
その時の気分や感情に基づいて事実を解釈すること

  • 私にできないのだから、彼にできるわけがない
  • こんなに落ち込んだ気分なのだから、結婚生活がうまくいくはずがない

小さい子どもや女性に多い思考です。
感性や感覚を大切にする人が陥りやすい思考パターンです。

もちろん、何かを創造したり、没頭するためにはとても大切な思考パターンなのですが、良好な人間関係を気づいていく時、強すぎると問題を生じる場合があります。

その人がどんな気分になるのかは、事実に対してその人がどう捉えたか(判断、予測)によって決まります。
そしてその捉え方の根拠が事実ではなく、自分の感覚に基づいているわけですから、本人にとっては事実であっても、周りの人にとっては事実ではないという行き違いが生じてしまいます。
感情的推論

こうした思考が強すぎる人は・・

事実を自分が判断したことに対する根拠と反証、事実や反証の妥当性(事実に基づいているか)について検討する癖をつけると良いでしょう。

「例」

信念:私ができないのだから、彼にできるはずがない
根拠 反証
私にできないから 彼のすべてを知っているわけではない
根拠の妥当性= 20%    反証の妥当性= 80%
根拠の妥当性―反証の妥当性= 60%
結論 根拠の妥当性より反証の妥当性の方が強い。さらによく検討してみる必要がありそうだ。
信念:私ができないのだから、彼にできるはずがない
根拠 根拠の質や合理性に関する検討
私にできないから 私と彼は別の人間で、まだ1年しか一緒に暮らしていない。彼が挑戦して失敗したところも、まだ見たことがない。
結論 少し頼りないけれど、彼は私の知らないところで努力していることもある。できないと決めつけるのではなく、もっと良く彼の主張を聞いてみる必要がありそうだ。