問題の正しい分析から
どんなご相談についても共通していえることですが、通り一遍のお話を聴いただけではご相談者様の苦しみ・辛さを理解し共感することはできません。最初の面談では、ご相談者が現在置かれている状況・境遇・体験・心の状態などを丁寧に心を込めてお聴かせいただきます。そしてご相談者と心理カウンセラーが、それらを共有し合いながら現在のネガティブな状況を軽減⇒解消するための方法を一緒にに見つけ、必要があれば心理学的な立場からアドバイスをしながら、それに取り組むための基盤を作らせていただきます。その後、ご相談者と一緒に心理カウンセリングで何を行うかを検討します。問題が限定されている場合や心理的背景を改善する必要のない場合は、この1回のカウンセリングで気分が改善し前向きに人生に取り組めるようになる方もいらっしゃいます。
人間関係改善の5つのポイント
- コミュニケーションスキル
- 認知(考え方)や行動の癖
- 低いセルフイメージ
- 感情コントロール
- 問題解決スキル
自分ではコントロールできないような問題もありますが、多くの場合これらの点を改善することで悩みや苦しみが緩和される場合が多いです。
コミュニケーションスキル
私たち日本人は学校で「快適なコミュニケーションのスキルについて学ぶことはありません。多くの場合、周りの大人をモデルとしたり友人関係をモデルとして、その中から人間関係について学ぶだけです。それは、その人がおかれた家庭環境や社会環境などによってコミュニケーションのスキルに大きな差を生み出す原因となっています。
人とうまく話ができなくて傷ついたり損をしたりストレスを溜めたりすることが多いのは、自分の遺伝的な性格が原因だと思っている人がほとんどです。
しかしコミュニケーションの仕方には一定の法則(人間の心理の法則)が関係していますので、それを知って対人関係をつくる人と知らずに対人関係を作る人では、その結果に大きな差ができてしまいます。それらを学ぶ環境を不幸にして得られなかった人は、これまでに学べなかったコミュニケーションスキルを学び、身につけることによって人間関係は劇的に変えることができるのです。
認知(考え方)や行動の癖
「人前で上がってしまう」「緊張して何もいえなくなる」など対人関係における感情は、その場面のその人の認知(思考やイメージ)の癖によって生まれます。そして、その結果生じる行動によって、さらに強いものになります。それらのパターンを知り、それを見直し修正したり、そうした認知や行動パターンを作り上げてきた出来事を見直し、認知しなおすことによって、問題になっている気分や感情が緩和されていきます。
低いセルフイメージ
対人関係が苦手な人の多くは自分に対する評価(セルフイメージ)の低いようです。イメージング、協力催眠、セルフイメージをあげるワーク(課題)などを通してセルフイメージをあげる取り組みを行っていただきます。
感情コントロール
感情が生じるもう1つの原因は「条件反射」です。何度も対人関係で「辛い思い」をすると、潜在意識が自分を守るために、人を避けようとして人に合った瞬間に辛い思いを蘇えらせたり、緊張という感情を湧き起こすようになります。こうした反応を無くすためには「反応妨害」をする必要があります。リラックスした感覚を呼び起こすスキルを高め緊張しそうになった時にそうした感覚を呼び起こすことを繰り返し、「人」と「緊張」の結びつき関係を無くして人を見ても緊張しないように練習していきます。必要であれば、これ以外にもトラウマをケアする心理ワークを行ったり、その人に必要な心のケアを行っていきます。
問題解決スキル
問題を解決するスキルを高めることでストレスを軽減、あるいは解消することができます。同じ問題が起きた時でもストレスを感じる程度には個人差があります。この差を生む大きな要因に問題解決のスキルのレベルがあるのです。問題解決のスキルが向上することで、対人関係によって生じるストレスに対して上手に対処できるよういなっていきます。