カウンセリングクエスチョン私には良いところがひとつもないので自信を持てません
カウンセリングアンサー「私には良いところがひとつもない」と悩む人は少なくないようです。
ただし良いところがひとつもない人は一人もいません。「良いところが見えなくなっている」だけなのです。
短所と長所、良いことと悪いことは必ずセットになっています。この捉え方を「正負の法則」と呼んでいます。

例えば私は優柔不断で情けない人間だと嘆いて、行動力がある人間になりたいという人がよくいらっしゃいます。
しかし、これは優柔不断の人の短所(決断できない、行動が遅いなど)と、行動力がある人の長所(決断が早い、すぐに行動ができるなど)と比べているため、優柔不断な自分を認めることができないのです。
「正負の法則」という視点から見ると優柔不断の人の長所(想像力が豊か、人の気持ちを優先するなど)行動力がある人の短所(想像しない、自分の気持ちを優先するなど)がみえてきます。心理感カウンセラー奥村英樹

行動力がある人の短所を「想像しない」というと抵抗を覚える方もいらっしゃいますが、優柔不断な人と比べての話です。
考えてみてください。
行動力がある人はよくこんな言葉を口にします。
「やるかやらないかしかないだろ!!」これは「やればこうなる」「やらなければこうなる」という2種類の想像しかしていないからできる発言なのです。

しかし優柔不断な人はこんな風に考えます。「こうするとAさんがこう思うかもしれないし、ああするとBさんが傷つくし、他のやり方をするとお金がかかるし、やらなければ何も変わらないし、Cさんはずっと苦しんだままになるし、3年後には○○になっちゃうし・・」とたくさんの想像をして、たくさんの人の気持ちを想像して選べなくなってしまうのです。
想像力が豊かであったり人の気持ちを優先するなどの長所はある場面では役に立たなくても、別の場面ではとても役に立ったりするのです。

「私には良いところがひとつもない」と悩む人は自分を測るための物差しの種類が少ないのです。
これまでとは違う物差しで自分を測ることができるようになれば、「ああ私にもこんな良いところがあったんだ」と気づけるようになるのです。
あなたには「良いところがない」のではなく、自分の良いところを測る「物差しがない」だけなのです。自分の良いところに気づけないだけなのです。

「正負の法則」を通して自分の良いところに気づくことができるようになると、心の状態も安定します。
心の状態が安定すると自分が持っているパフォーマンスを高めることができるため、成功体験も増加します。
「正負の法則」を意識して自分を捉え直して、最高の自分に出会ってください。
自信が持てるようになるはずです。欠点