決断に迷ったら
これは何かを決める時その決断をサポートするための道具です。
人は何かをしようかどうしようかと迷っている時、物事を一方向だけから考えがちです。
「こうするしかない」「こうすべきだ」「他はできないから,これしか方法がない」というようにです。
選択肢を頭の中だけで考えているとあれこれ迷って決心がつかなくなってしまって、ネガティブな感情が湧いてきて決断を諦めてしまうことになってしまいます。
決断を避けることを先延ばしといいます。
どんな選択をしても利益と不利益(損失)の両方が生まれるものです。
例えばチャレンジすることの代表的な不利益は不安を感じることです。
反対に先延ばしの不利益の代表が機会損失(逸失利益)です。
機会損失は選択した時の利益を考えたときに始めてわかるので、隠れた損失と呼ばれます。
選択肢がないと思ったら
どんなに行き詰まって選択肢がないと感じる場合でも、必ず2つの選択肢があります。
「現状維持=何もしない、何も変えない」と「現状を変える=チャレンジ」です。
選択肢がないと感じている時は現状は変えられない、あれもできない、これもできないと思っているかもしれません。
そんな時はもう一度自分に問いかけてください。
今決断分析ワークシートの解説を読んでいる自分にです。
このワークシートに何かを書き込むということは、現状を変えたいと望んでいるからではありませんか?
考え、検討するという行動は「現状維持=何もしない」とは違うのです。
現状維持が一番良いと思ったら
現状維持も自分の意思で決めたのであれば立派な決断です。
そんな場合は、1年後、3年後、10年後・・・寿命が尽きる時現状維持に満足しているかについて考えておきましょう。
チャレンジについて
ここで書き出したことはチャレンジする時にとても役立ちます。
なぜなら、直前になるとそのチャレンジの不利益がドンドン現実的なものに感じるようになって、不安が最も強くなるからです。
ですから、今なら「やろう」と思えることも直前になると不安になって先延ばししてしまうことがあるのです。
そんな時、ここで書きだしたチャレンジの利益をもう一度思い起こすことで勇気が湧いてくるのです。
決断分析ワークシートの作成手順
- 現状について書き出しましょう。
どんな状態ですか?項目を簡単に書き出しましょう。 - チャレンジについて書き出しましょう。
項目を簡単に書き出しましょう。 - 現状維持の欄に、今していること、周りに起こっていることを書きだしましょう。
現状維持することについての利益不利益を記入しましょう。 - チャレンジしたことによって起こること、周りに起こることを書きだしましょう。
チャレンジすることの利益不利益を記入しましょう。 - それぞれの項目に価値の点数をつけましょう
それぞれの項目に全て同じ価値があるわけではありません。
その価値を点数にしたものを価値の点数といいます。
「100:一生で一番大事なこと → 0:どうでもいいこと」で1〜100でつけましょう。 - 現状維持とチャレンジの各項目の価値の点数を合計しましょう。
- それぞれの項目が実現する可能性について考えましょう。
それぞれ項目が起こる可能性を%で書き込みましょう。
「100:必ず起こる → 0:絶対に起きない」で1〜100でつけましょう。 - 現状維持とチャレンジの各項目の起きる可能性を合計しましょう。
- 現状維持とチャレンジの各項目の期待値を掛け合わせましょう。
可能性と価値の点数を掛け合わせた数字を期待値といいます。 - 現状維持の利益の期待値とチャレンジの不利益の期待値、現状維持の不利益の期待値とチャレンジの利益の期待値を合計してみましょう。
合計を比べることで自分が現状維持を望んでいるのか、チャレンジと変化を望んでいるのかがハッキリわかってくるはずです。