認知行動療法を構成する技法について

認知行動療法の技法には大きく分けると

  • これまで行ってきた問題の維持・悪化につながる行動ではない、状況に適した新しい行動を習得するための技法
  • 不安や恐怖、興奮、生理的反応など、問題の維持・悪化につながる情動的反応を鎮静化させるための技法
  • 出来事の受け止め方、予測、判断、思い込みやルールなど、問題の維持・悪化につながる考えたの癖を特定し、思考の幅を広げ、現状に適した別の新たな思考パターンを発見し定着させるための技法

に分けられます。

ポイントカウンセラーと相談者は、相談者の特徴や問題の内容をよく検討しながら考慮しながら、慎重に適切な技法を選択して問題解決を図っていきます。
認知行動療法では、この技法の選択と習得レベルがカウンセリングの効果に大きく影響します。

カウンセラーと相談者は、技法の使い方と効果について十分に話し合いながら技法の習得を目指していきます。

よくできました男性

効果の程度は向き不向きだけではありません!

効果が出ない場合は、

  1. 相談者が技法の使い方を十分に理解できていない
  2. 相談者が技法の習得のための時間を取れていない
    ホームワークの取り組み方の提案が相談者に適していない
  3. 相談者が技法の習得の必要性を理解できていない(取り組む意欲が十分でない)
  4. ホームワークとして提案した技法への取り組みのチェック方法やアドバイスが適切でない
  5. カウンセラーの技法選択が適切でない

などの原因が考えられます。

新しい技法の取り組みを始めた時、すぐに「効果がでないから自分に向いていない」と技法の習得をあきらめるのではなく、上記の1〜5などの要素を含んでいないかをチェックし、カウンセラーとともに詳細に検討してみましょう。