してませんか?

「会って話すのは大丈夫なんだけど電話で話すことは苦手です」「顧客との交渉ごとは会って話をしないと・・電話だと上手くいかない」という人は少なくないようです。そんな風に感じているとしたら、あなたは電話で大切な人と話をしている時に「見えてないし・・」と思って、寝転んで話をしたり、他の仕事の書類を目の前に広げながら話していませんか?

実験をしてみてください。

完全な無表情を作りましょう。そして、その表情のままで「今日はお話できて本当に楽しかったです」と言ってみてください。誰かに聞いてもらって感想を聞くのがいいのですが、相手がいない場合は録音して自分でその言葉を聞いてみましょう。

目を閉じて聞いてもらう(自分で聞く)と、全く心がこもっていないと感じるはずです。どんなにちゃんと話しているつもりでも無表情のまま話をすると全く声に感情がこもらないのです。同じように寝転がって話をしたり、他事をしながら、あるいは相手に集中せずに話をしても同じように声に感情がこもらず、気持ちが伝わりません。

電話の先の相手が声だけしか聞いていないと思ったら大間違いです。普段は相手の視覚、聴覚、身体感覚に分散している意識が聴覚だけに集まっているわけですから、微妙な音の変化を相手は感じやすくなっているのです。「電話をしているときの表情や姿勢、態度まですっかり見られている」と思って電話してちょうど良いのです。

寝て電話する女性

コングルーエンシー

コミュニケーションでは、言葉や、声のトーン、仕草、表情と言った全てのコミュニケーション要素などのノンバーバルが、矛盾せず同じことを表していることがとても大切です。(それらが矛盾せず一致していることをコングルーエンシーといいます)

音しか聞えないという安心感から、表情や仕草が話していることとツイツイ矛盾してしまいます。そうなるとコングルーエンシーが欠けたコミュニケーションになってしまって、真意が伝わらなくなってしまうばかりが、誤解されてしまうこともあるのです。

面と向かってのコミュニケーションは得意なのに、電話での会話が苦手だという人は、ほとんどの場合コングルーエンシーがかけたコミュニケーションになっています。電話で話をする時は相手を目の前にイメージして、その相手と話をするつもりで話ししょう。そうすることで表情や仕草・声などのノンバーバルと言葉の矛盾がなくなります。結果として声や言葉に最大限に感情がこもるのです。

こちらの言葉に表情がのってくると相手の言葉にも感情が表れやすくなってきます。そして相手の言葉に感情が表れやすくなってくると相手の感情もうまく感じ取れるようになってきます。

電話の先の相手を目の前にイメージして、そのイメージの相手と話しているつもりになりきって話すこと

これがとても大切なのです。電話だと気持ちを伝えきれないと感じている方は、これを意識して電話をしてください。相手の反応が全く変わってくることに驚くはずです。