最初の心理カウンセリング

どんなご相談についても共通していえることですが、通り一遍のお話を聴いただけではご相談者様の苦しみ・辛さを理解し共感することはできません。最初の面談では、ご相談者が現在置かれている状況・境遇・体験・心の状態などを丁寧に心を込めてお聴かせいただきます。そしてご相談者と心理カウンセラーが、それらを共有し合いながら自分の性格がもたらすネガティブな状況を軽減⇒解消するための方法を一緒にに見つけ、必要があれば心理学的な立場からアドバイスをしながら、それに取り組むための基盤を作らせていただきます。その後、ご相談者と一緒に心理カウンセリングで何を行うかを検討します。問題が限定されている場合や心理的背景を改善する必要のない場合は、この1回のカウンセリングで気分が改善し前向きに人生に取り組めるようになる方もいらっしゃいます。

何が問題を作っているの?

一口に性格といっても色々な性格があります。内向的性格、パニックになりやすい性格、不安になりやすい性格、どうしても人に嫌われてしまう、自分を好きになれないなど、ご相談者が抱える性格についての問題は様々です。現在の苦しさ、辛さが維持・増悪していく原因になっているのは、自分のどんな性格が関係しているのかを具体的にしていきます。ご相談者は苦しみの真っただ中にいらっしゃるので、自分の性格全般が問題を維持・増悪させていて、自分のすべてを変えなければいけないと考えてしまうことも珍しくありません。しかし、ほとんどの場合、性格全部ではなく一部の考え方の癖や行動の癖が問題を維持・増悪させています。ですから現在の状況や起きている問題などを詳しく分析して、性格のどの部分が問題を維持・増悪させているのかを特定し明確にしていきます。

性格って何?

性格は遺伝的な要素のみで決まるわけではありません。むしろ生まれた後の後天的な要素の強い影響によって形成されていきます。一般に環境の影響、認知や行動の癖、獲得スキルなどの影響によって多用される考え方や感情が強化されながら性格を形成していきます。逆に言えば、それらを見直し必要なアプローチをしていくことで、自分が求めている性格、あるいはさらに生きやすい性格へと、自分自身をに変化・成長させていくことができるということです。
性格の要素

取り組み

考え方や行動

辛さや苦しさを維持・悪化させる元となる社会や周囲の人、自分に対する考え方や、それに対する行動の癖について明確にしていきます。物事の考え方や感じ方には、人それぞれの癖やルールがあって、それが苦しさを維持・悪化させる元となっている場合も多いものです。どんな考え方の癖やルールが苦しみや辛さを維持・悪化させているのかを明確にし詳細に再検討していきます。また必要があれば、それらができてきた過程などについて思い出して、それらに対する捉え方を見直すことで現在の考え方への変化を増幅させていきます。

必要スキル

対人関係の苦手な方などには必要に応じてコミュニケーションスキルトレーニングや自己主張訓練や自分を認知の幅を広げるための色々なワーク(必要と思われる課題の提案)と呼ばれるものを行っていきます。また認知行動療法の中では問題解決のためのスキルを学んだりします。

セルフイメージ

自分に対するイメージ(セルフイメージ)を向上させていきます。イメージングや瞑想・協力催眠などのスキルをご提案させていただきます。心理的ワーク(課題)といわれる取り組みを通して自分の価値を再発見していただき、より望ましいセルフイメージを想像していただくなどの取り組みも行っています。さらに自分の長所を再発見したり、より肯定的に周りを見られるようになるためのリフレーミングトレーングなども行います。

感情や思考の強化

現在どんな感情や思考が強い人でも、それはその感情や思考を人生の中でたくさん使ってきたことによって強化されてきたからです。強めたい感情や考え方を明確にし、それらをたくさん使える習慣が身につけられるように生活を見直していきます。