自慢話ばかりする人との付き合い方
どんなに苦手なタイプでも、どうしても付き合わなければならないことがあります。そんな時はその人とどう接したら良いものかわからなくなってしまうものです。タイプ別に心理学的に有効な対処の仕方をご紹介していきます。今回は「自慢話ばかりする人」への対処法です。
「苦手なタイプは?」と聞くと、「いつも同じような自慢話ばかりする人」と答える人は多いものです。自慢話をする人は気持ちが良いようですが、聞く人にとっては「ずいぶんツライ」出来事のようです。こういうタイプの人とどう接すれば良いかを考える前に、なぜその人が自慢話ばかりするのかについて考えてみたいと思います。
自慢話ばかりする人は「誰かに認めて欲しい」「誰かに褒めて欲しい」という欲求(承認欲求)が強い人である場合がほとんどです。誰でも自分自身を価値がある人間と感じたいですし、人から価値がある人間だと思われたいものなのですが、この思いがとても強い人がいるのです。
承認欲求が強い人は「自己肯定感が低い」(自分自身を認めていない)人です。自己肯定感が高い人は、自分が価値があることを知っているので、他人の評価があまり気になりません。しかし自己肯定感が低い人は、自分が価値ある存在だということに気づいていないので、他人から褒められたり認められることで自己肯定感を得ようとする傾向があります。そのために自分の自慢話をして「私はこれほど価値がある存在なんです」ということを他者にアピールします。
自慢話ばかりする人と上手に付き合うために
「すごいですね」「そうなんですか」「それは知りませんでした」「そんな人初めてです」「初めて知りました」など、相槌の中に相手の自己肯定感向上に役立つような言葉を組み入れましょう。さらに、すこし声を張って、ちょっとだけ大げさに驚いて「あなたは価値ある存在です」と感じやすいようにしてあげるとよいでしょう。
積極的に「あなたの価値ある存在です」「あなたは認められています」と伝えてあげることで、その人の自己肯定感向上のお手伝いをしてあげましょう。そうすることで、その人は心は穏やかさを取り戻し、他の人への自慢話も減っていていくことでしょう。
1度や2度そうしたからといってその人が変わることはありませんが、その人の「自己肯定感の向上や自分に対する自信を取り戻すお手伝いをしているのだ」「彼の人生を豊かで穏やかなものにするお手伝いをしているのだ」と思って接することで、自慢話を聞いている時のツラさも軽減するはずです。
自慢話がさらに増えてしまったら?
全ての自慢話に付き合うのではなく、時々「そうなんですか、ところで◯◯についてなんですけど・・」と軽くかわして他の話に持っていきましょう。
- 「自己肯定感の向上や自分に対する自信を取り戻すお手伝いをしているのだ」という意識を持って、積極的に相手を肯定すること
- 時折、さらっと聞き流して他の話に話題を移すこと
このバランスを上手にとりましょう。1を丁寧に行っておけば、2をした時に相手の機嫌を損ねることはないはずです。