アセスメント
まず、IP(問題行動を起こす人)とその家族が問題行動や状況をどう理解して、どう対処してきたかをアセスメント(機能分析)します。
そして家族の間で起きている相互作用を三項随伴性の視点から捉え直します。
このアセスメントと三項随伴性の視点からの正確な捉え直しを理解できることが行動的家族療法のを効果的に進めていく上でとても重要なベースになります。
それができたら、ターゲットとする行動を選定し、どんな状況でその行動をどの程度行っているか?また、その行動によってどんな結果が得られているのか?を観察して記録します。
ターゲットとして、減らすべき行動と増やすべき行動を決定して目標を設定します。
心理教育
心理教育とは問題を解決するために必要な情報をIPとその家族に提供することです。
行動的家族療法では
- IPや家族に必要な情報を提供して共有します。
- IPや家族が問題に対する対処スキルを向上できるようにサポートします。
それによって、問題を生む行動の発生をを防止します。
IPが抱える心理的問題について家族が正確な知識を得ることで、問題を正確に理解し、IP、家族のストレスを軽減します。
例えば、統合失調症のIPは妄想に基づいて行動して、妄想の中で自分を追いかけてくる人から逃げるように家族にも強要したりします。
家族には追いかけてくる人物が見えないためIPの言葉を了解できないといった事態が生じます。これが繰り返されると、IPも家族も強いストレスを継続的に感じることになってしまいます。
心理教育を行うことで、それが統合失調症によるものだと理解することで、家族も状況を受け入れ、対応方法を考えることができるのです。
家族のサポートはIPにとってとても大きな力になるのですが、その家族が必要な知識を持つことで対処法を理解し、IPをサポートしやすくなるのです。