自分を苦しめる典型的な自動思考

自動思考とは、何かの折につけ自動的に頭に浮かんでくる考えのことで、認知行動療法によるカウンセリングでは一番最初に扱います。
この考え方のパターンが、その人の言動の基本になっていて、それが不利益をもたらす場合は見直す必要があります。

強すぎると不利益をもたらしてしまう典型的な自動思考のパターンを紹介していきたいと思います。

他者非難

自分のネガティブな気分の原因を他人に帰属させ、自分の責任を認めようとしないこと。

  • 私がこんな風に感じるのは、あいつのせいだ
  • 僕の人生がこんな風になってしまったのは、全て両親に責任がある

自分の気分が落ち込んだり、苦しくなったり、寂しくなったり・・・毎日色々な刺激を受けながら、人の気分は刻々と変化しています。

そうした気分の変化の中で、一般的にネガティブといわれる、自分があまり感じたくない感情を感じた時、その原因を自分以外の他者(人、環境、時代など)にあると決めつけ、それを責めて、自分の落ち度や責任は一切認めない。

こういう思考のクセを他者非難といいます。
(この反対に全ての責任は自分にあると決めつけ苦しむのも考え物です)

こういう思考が強すぎる人は、いつも怒りを感じ、他者を責め続けなくてはいけません。
怒り続けることは体力も必要ですから、疲れやすかったりして、自分のできることも減ってしまいます。
何より、怒り続けることで、さらに苦しみ、問題が複雑になったり、状況が悪化してしまう可能性が高くなってしまいます。
他者非難

他者非難の傾向が強い人は・・

何か問題が起きて、ネガティブな気持ちになるのは、自分を取り巻く環境、対処スキル、対人スキル、考え方の癖、体力、行動パターン・・など様々なものがありますので、それらを見つけるスキルを身に着けていきましょう。
円グラフ法や根拠と反証、根拠の妥当性などを行ってみると良いでしょう。

円グラフ法

どんなネガティブな出来事があなたを悩ませているのですか?
 僕は人から愛されない
 出来事を引き起こす原因としてどのようなことが考えられるでしょうか?その出来事に対するあなた自身の責任も含めて、全ての原因をリスト化してください。
 両親が僕を認めてくれない・・A:10%
 人と話すのが嫌い・・B:20%
 頭もスポーツもできない遺伝子が悪い・・C:15%
 人が嫌い・・D:15%
 話しべた・・E:10%
 気が短い・・F:10%

円グラフ法

『根拠と反証』

信念:僕が愛されないのは両親のせいだ
根拠 反証
両親の育て方が悪かったからだ 両親がひどい人でも立派に育った人はいる
根拠の妥当性= 20%    反証の妥当性= 80%
根拠の妥当性―反証の妥当性= 60%
結論
親の育て方だけに決めつけるのは行き過ぎかもしれない

『根拠の妥当性』

信念:僕が愛されないのは両親の育て方が悪かったからだ
根拠 根拠の質や合理性に関する検討
見た目が悪いのも、勉強ができないのも、スポーツができないのも両親遺伝子のせいだ。 父も母も楽しい人生を過ごしてきたと言っているし、友人も多い。見た目はファッションや清潔にすることである程度改善できるし、僕よりスポーツや勉強ができなくても友人が沢山いる人がいる。
結論確かに遺伝子的に優れているとは言えないかもしれないが、愛されないということと直接は関係がないようだ。原因をもっと考え、対処できる部分もあるかもしれない。