自分を苦しめる典型的な自動思考

自動思考とは、何かの折につけ自動的に頭に浮かんでくる考えのことで、認知行動療法によるカウンセリングでは一番最初に扱います。
この考え方のパターンが、その人の言動の基本になっていて、それが不利益をもたらす場合は見直す必要があります。

強すぎると不利益をもたらしてしまう典型的な自動思考のパターンを紹介していきたいと思います。

拡大解釈と過小評価

自分の失敗を過大に考え、長所を過小評価する。逆に他人の成功を過大評価し、他人の欠点は見逃すこと

■拡大解釈

  • 一生懸命取り組んでいるのにミスを犯してしまった⇒私はなんてダメな人間なんだ。
  • 休まないで出勤することを決意。でも体調不良で欠勤⇒私は社会人としてやって行けない。
  • 理解し合えているはずの友人との意見の相違⇒人とわかりあうなんて無理だわ。

■過小評価

  • 自分の苦しみなんて人からみればたいしたことはない。
  • 世の中には私より苦しんでいるひとがたくさんいる。
  • 今回は成功したけれど、たまたまうまくいっただけ。

過大評価と過小評価

 

■二重の基準

上手くいくとき、失敗する時・・生きていれば色々な出来事があるものです。
拡大解釈や過小評価の傾向が強い人は、「二重の基準」と呼ばれるルールを持っていることが多いようです。

  • 人が失敗するのはいいけれど、私が失敗するのはダメ
  • あの人が生意気なことを言うのは良いけれど、私は思ったことを口にしてはダメ

自分に対してのルールの基準と他者に対してのルールの基準が違っていることが多いのです。

この考え方では、道路を車で走る時、他の人は制限速度60キロで走っても警察の取り締まりを受けないけれど、本人は30キロで取り締まりを受けて罰金を支払うようなものです。

もし、社会で生きていく上で、個人により法律の適用が異なったらどうなると思いますか?
とても混乱し、暮らしにくい社会になるはずです。

ですから、ルールが公平になるような見直しが必要なのです。

この思考の傾向が強い人は・・

辛いな、苦しいなと感じた時に、当たり前のように口にしているルールは、自分と他者と公平になっているのかを点検してみましょう。

本当に公平に考えていますか?
また、考えの根拠に論理性を欠いている場合も多いので、円グラフ法や根拠と反証、根拠と反証の合理性(別途解説)などを行い、

  • そう考える原因にどんなものがあったのか?
  • そう考える根拠はなんなのか?
  • そう考える根拠に反する事実や考えはないのか?
  • その根拠は合理的で妥当なものか?

などを考えてみると良いでしょう。