苦しみを生む自動思考

自動思考は認知行動療法の用語で、何かの折につけ自動的に頭に浮かんでくる考えのことです。この考え方のパターンが人の言動の基本になっていて、それが不利益をもたらす場合は見直す必要があります。強すぎると不利益をもたらしてしまう典型的な自動思考のパターンを紹介していきたいと思います。

ネガティブなフィルター

物事のネガティブな側面ばかりに注目しポジティブな側面にはほとんど目を向けないこと。全体像をみるかわりに一部の否定的な要素だけに過度に注目すること

生き物は「生きる」というとても重要な任務を与えられて生まれてきます。ですから何もしないナチュラルな状態では、危険や不安、恐怖を回避するために絶えず警戒しています。ですが複雑な人間社会の中では、危険や不安、恐怖ばかりを探していると心も体も疲弊し自らを傷つけることになってしまいます

特にそれまでの人生で危険や不安、恐怖を沢山体験してきた人は、その傾向が強く危険や不安、恐怖のために行動が制限されたり人間関係がうまく築けなかったり・・・生きていることがとても苦しい状態になってしまいます。
ネガティブなフィルター

ネガティブなフィルターの例
  • こんなに扱いを受けるなんて(いつも親切にされている)、私は重要視されていないんだ
  • こんな失敗をするなんて、私にはこの仕事は向いていないんだ(これまで、ずっと頑張って良い成果を出してきている)

こうした傾向が強い人は・・

ネガティブな側面を見つけたら、それに反する情報をできるだけ多く探すよう心がけましょう。また過去の経験や全体を俯瞰したなどと照らし合わせて、その考え方が妥当かを検討してみましょう。
さらに普段から、楽しいこと、嬉しいこと、感謝できること(特別なことでなくて結構です)を探す習慣を身につけましょう。

  • (電車の中で)隣のおばさんは少しうるさいけど、向こうに座っている親子は仲良さそうで素敵だなぁ
  • おはよ。今日のご飯はおいしいね。ありがとう。
  • 今日は冷たいけど・・・いつもは凄く優しくしてくれてるよね。(なんかあったのかな?)