話題の探索と共感

共通点がポイント

人が仲良くなるためにはお互いを認め合う事が必要です。そのためには共通点(同意できる点、尊敬できる点など)が必要ですが、人は一人一人それまでの経験が違うので、なかなか共通点を見つけ出す事ができない場合もあるものです。年齢、性別、生まれた国や地域、学校、家族、友人、部活動など経験の多くが異なるためです。ですから、全く違う境遇で育った人同士は共通点が少なく仲良くなりにくいものです。

想像してください。

共通点を作る必要性

  • Aさん、Bさん、Cさんはご両親がロマンチスストでクリスマスの日には「サンタさんがやってくるよ」と教えられていて、夜中にお父さんがサンタさんの格好をしてプレゼントを届けてくれる家でした。
    →Aさん、Bさん、Cさんがクリスマスの話をすると、サンタさんをイメージしてクリスマスのロマンティックな場面に共感し合える事でしょう。
  • Dさん、Eさん、Cさんはご両親が現実主義でクリスマスになると両親に「プレゼント買っておいで」といわれてお金をもらっていました。
    →Dさん、Eさん、Cさんがクリスマスの話をすると「サンタ信じた事ないよ」という話で共感し合える事でしょう。
  • Gさん、Hさん、Iさんのご両親は子供に興味がなく、いつも一人で放っておかれていました。クリスマスにも家に帰ってこないので、当然プレゼントももらった事がなく一人でカップラーメンを食べていました。
    →Gさん、Hさん、Iさんは「クリスマスなんて関係ないよね」という話で共感し合えるでしょう。

Aさん、Dさん、Gさんがクリスマスの話をすると共感しあえず「そんな家もあるんだなぁ」と別世界の人として感じてしまう事でしょう。もちろん、経験の違いはクリスマスだけではありません。もし、そんなAさん、Dさん、Gさんが同じ会社に入ったとしたら、最初は共通点が見つからず中々仲良くなれないでしょう。

ポイント

距離を縮めるために

相手と仲良くなるために、以下の二つの方法を意識しましょう。

  1. 共通点を作る
  2. 共通点を探す

  1. 同じ会社の中で同じ経験を積んでいくということです。
    ただし、この場合は相手との違いを尊重し受け入れながら行わないと、お互いを「否定された」という共通の経験になってしまうので注意しましょう。
  2. 話の中で出てきた話題について共感できる話題になるまで、自分の価値観で判断せずに興味を持って聞いていくという事です。
    例えば話の中で「僕はガンダムというアニメが好きなんだ」と相手が言った時、「私はアニメはあんまり興味がないのよ」といきなり自分の価値で判断して相手の興味のあるものを否定したり、好きでもないのに「わーガンダムいいよね〜」と無理して合わせるのではなく、「ガンダムのどこが好きなの?」と聞いてみるのです。
    話題の探索
    そうすると答えの中に「ロボットのことをモビルスーツいって兵器の一種としてとらえている戦争を舞台とした話なんだけど、実を言うとリアリティに富んだ人間ドラマで、そこが大好きなんだ」という答えが返ってきました。もし自分が人間ドラマ的なストーリーが好きなら、「そーなんだ。私は人間ドラマって大好きなの?感動するよね。どんなドラマがあったの?」と素直に自分が興味を持てる部分について共感できます。

まとめ

気づき・ひらめき

異なった環境で生きてきた相手とは共感できる部分が少ないかもしれません。しかし、相手に興味を持って相手の中に共感できる部分を丁寧に探していけば、きっといくつか見つかるはずです。簡単に自分の価値観で判断して相手の位置づけを決めてしてしまうのではなく、相手の中に自分が素直に共感できる部分がないかを丁寧に探していきましょう。きっとその人と良い関係がつくれるはずです。