基礎を向上させるアクティベーションスキル

最初は目標設定です。目標達成にとらわれたり振り回されず、目標を自分のフルネス化に利用するスキルです。このスキルを磨くために大切なことは、目標が「今するべきことを明確するために必要」なんだということを知っていることと、明確になった目標に意識を向け続けることです。

これまでのやり方を見直す

感情の強度による転換期とは?

人は生きてきてうまくいった方法にこだわるものです。そしてそのやり方がうまくいかなくなるとその方法をもっと激しく行うことで問題を解決しようとします。しかし、ほとんどの場合それをすればするほど問題が大きくなっていってしまいます。アスリートがスランプに陥る場合も、これが原因になることが多いようです。

例えば「うまくいかない時は自分が悪いんだ。人のせいにするな」と考える癖がある人(Aさん)がいたとしましょう。Aさんは子どもの頃、父親にそう教えられた人がその教えを守って良い結果を出してきました。しかし「うまくいかない時は自分が悪いんだ。人のせいにするな」という言葉に従って、いつも「自分が悪いんだ」と考え「自責」や「落ち込み」といった感情を多用してきたAさんは「自責」や「落ち込み」の感情が徐々に強くなってしまいます。(肉体と同様、使った感情や感覚は強くなります)

ルールの転換期子どもの頃は「自責」や「落ち込み」といった感情の強度が弱かったので、その感情をバネにして学び自分を進歩させることに役立っていたのですが、ある時期を境に「自責」や「落ち込み」といった感情の強度が強くなりすぎ、「自分が悪いんだ」と考えると「自責」や「落ち込み」という感情に押しつぶされそうになって学びや進歩どころではなく、ただ自分を責め、落ち込んで行動を起こせなくなってしまいます。つまり昔は役にたっていた「うまくいかない時は自分が悪いんだ。人のせいにするな」という信念に従うことで状況がドンドン悪化してしまうようになってしまったのです。

こんな時はそれまで「絶対だ」「当たり前だ」と思っていた信念を見直してみることが役に立ちます。子供から母へ、母から祖母へ・・人生のステージの変化による転換期と同じように、感情の強度による転換期も存在するのです。

そこの例だと「すべて自分が悪いんだ」という信念を見直して、例えば「他にも原因があったのではないか?」という視点から見直してみるのです。そうすることで「自責」や「落ち込み」の感情が弱まって行動を起こせるようになっていきます。

人は毎日の暮らしの中でドンドン変化しています。環境、経験、出会い・・様々な要素によって知らない間に変わっているのです。自分では全く変わっていないと思っていても、5年前の自分を見ると容貌さえ随分変わっているものです。

「こう考えることが正しい」という発想ではなく、「その考えが自分や自分の周囲の人たち」にとって「役に立っているか?」という発想から自分の信念を見直してみましょう。これまでとても「難しい」と感じていたことが、案外簡単にできるかもしれません。