心をアンフルネスにする6つの選択

思考を選択するというスキルはとても重要なアクティベーションスキルです。選択の基準は「心の状態をフルネス・ステートに導くかどうか」です。

しかし反射的に以下の6つの選択をしてしまいがちです。これをアンフルネス・コーピングといいます。アクティベーションスキルを使わずに、反射的にアンフルネス・コーピングをすることでアンフルネス・ステートが常態化していってしまいます。

アンフルネス・コーピング

  1. 逃げる
    困難な状況や出来事に陥ると、そこから逃げたくなるものです。逃げることは決して悪い事ではありません。ケガをしたり、今の自分にとっては相手が強すぎたり・・無理に立ち向かうとケガをひどくしたり、大きな故障をすることになったり、最悪の場合、目的に向かう事さえできなくなってしまうかもしれないからです。しかし、反射的に逃げているのであれば、後から後悔や自責の感情が生まれたり、自分を認められなくなったり、自信を無くしてしまったりしてしまいます。
    これに対し、状況を分析し、自分が今できる事を判断し、次のチャンスに最高のパフォーマンスを出すことを目的とした逃げであれば、逃げることは決して悪い事ではないのです。大切なのは「フルネス・ステートを生み出す逃げ」なのか「アンフルネス・ステートを生み出す逃げ」なのかをよく検討して思考を選択することです。
  2. あきらめる
    困難な状況や出来事に陥ると、そこから解放されるため「あきらめ」を選択する人もいるでしょう。「あきらめる」と一時的には楽になります。しかし、「あきらめる」とフルネス・ステートにはなれません。最高のパフォーマンスを引き出していないからです。「あきらる」ことで生まれる楽は一時的なもので、「あきらめる」思考を選択し続けると、自信をなくし、自分を信じられなくなっていきます。自信をなくし行動できなくなって生み出されるのは後悔と自責です。「あきらめ」は自分をアンフルネス・ステートに縛り付けてしまいます。
    達成の喜びを得ることができなくなってしまうでしょう。「できない理由」を探すのではなく、「できる理由」を探し、どうしたらできるようになるかを考える習慣を身につけましょう。アンフルネス・コーピング
  3. 考えない
    「考えるのが面倒くさい」「考えても結果は同じ」・・・そんな風に考えて、思考を停止してしまう人がいます。思考を停止してアンフルネスから脱出しようとするのです。しかし、自分の意志で、思考、表情、態度(行動)、言葉」などのアクティベーションスキルを選択していなので、結局は状況や出来事、運などの外部要素の影響を強く受けてしまうのです。そして自分で選択するというスキルの向上にチャレンジしないので、フルネス・ステートに導くアクティベーションスキルが向上しません。結局は、状況や出来事、運などの外部要素に支配され、フルネス、アンフルネスの状態を決められることになってしまいます。
  4. 忘れる
    ヤケ酒を飲んだり、バカ騒ぎをして出来事や状況を忘れようとします。ある程度はこうした思考も必要なのですが、忘れようとしても忘れられるものではありません。ただ、忘れようとしてやけ酒を飲んでも、出来事や状況が変わるわけではありません。すぐに思い出す場面がやって来ます。ですから考え、自らの意志で選択する必要があるのです。一時的に忘れ、チョットだけ心に余裕ができたら、「フルネス・ステートを生み出す選択」は何かについて良く考え選択しましょう。
  5. 耐える
    我慢したり、耐えることが悪いわけではありません。状況によっては我慢したり、耐えることも必要でしょう。しかし、ただ耐えているだけでは、実際に存在する状態や出来事は変変わらないのです。そして心の状態はアンフルネスのままです。ですから、ただ我慢して耐えるのではなく、その場でできる事、選択肢を見つけ、できる事から取り組んでいくと言う態度が、フルネスな思考や行動を導き、最高のパフォーマンスを引き出すことにつながるのです。
  6. 原因を引決めつける
    「こうなったのは~のせいだ」と原因を決めつけ、責めたり、後悔したり、その原因を排除することにこだわったり・・何か問題が生じた場合、原因は1つとは限らないのです。そして、見つけた原因が、過去のものであったり、自分の力では影響を与えられないモノであった場合、その原因にこだわることがアンフルネス・ステートを導いてきます。大切なのは、「今、~すること」が「フルネス・ステートを生み出す」ことなのかを良く考え選択することです。
    物事には複数の原因が存在し、「自分が影響を与えられるもの」と「自分では影響の与えられないもの」があるのです。「フルネス・ステートを生み出す」ためには、複数の原因の中から自分が影響を与えられるものを見つけだし、それをすることが「フルネス・ステートを生み出す」ことにつながるのであれば、それについて取り組むことなのです。