言葉の定義について

「成功」や「失敗」という結果を客観的な事実で、「誰にでも共通してるもの」と考えている人多いのですが、実は「成功」や「失敗」という概念はとても主観的で個人的な感覚なので、「誰にでも共通してるもの」ではないのです。
注目・注意(小)自分で期待した結果が得らた時に「成功」と感じ、自分で期待した結果が得られなかった時に「失敗」と感じます。
つまり同じAという結果が出たとしても、もっと高い目標を立てていた人は「失敗」と感じ、もっと低い目標を立てていた人は「大成功」したと感じるのです。

ですから、高い目標を持ちすぎる人や、些細なミスも受け入れられないという人ほど「失敗した」と感じる回数が増えてしまうのです。つまり、

  • 非現実的な高い目標を設定する傾向がある人
  • できなかった側面ばかりに注目する傾向がある人
  • 完璧主義で些細なミスも受け入れられない傾向がある人

は、強い苦しみを抱えやすい傾向があるということです。

ピースサインの男性

小さな成功に目を向けて・・

このような傾向がある相談者はできるだけ多くの成功体験をしていただけるようにサポートする必要があります。
そのために、どうしたらより多くの成功体験を積むことができるのかを相談者とカウンセラーが具体的に話し合い、計画して、それが成功体験につながったかを確認しながらカウンセリングを進めていく必要があります。

ただし、このような取り組みによって成功体験が増加することで、問題の改善や軽減が起こる可能性について、相談者が受け入れられるように合意を得ておくことが大切になってきますので、その点は十分に配慮してください。

成功体験を増加させるための目標を立てる時のポイント

身近な目標をにすること 日々の行動のレパートリーの中から目標を設定すること

そのためには現状の生活を大きく変えなくてもできる課題対象とすること

実現可能な目標をにすること 毎日実行できることを目標とすること

達成可能であり、結果を確認できること目標とすること

具体的な目標にすること 行動レベルの目標を立てること

例 ×なるべく話しかける → ○朝「おはよう」という

  ×規則正しい生活をする → 7時に起床して着替えてから朝食を食べる

自分で目標をたてること 相談が自分自身のために自分の言葉目標を作ること

カウンセラーは必要な場合にサポートをするのみにとどめること

目標の行動を実行することに焦点をあてた目標にすること 結果にこだわった目標にしないこと

行動が実行したり継続できたかを評価対象とすること

目標をカウンセラーと慎重に検討し、各目標に関わる具体的な生活課題や日々の行動目標を設定してから行いましょう。