認知行動療法の技法

認知行動療法には新しい考え方を導き出し認知の幅を広げるための技法が沢山存在します。
そして、それぞれの技法の使い方や導入法が確立しています。
ですから、一般的な相談の場合は認知行動療法へどんな技法を用いれば良いかということは明確になっています。

注目・注意(小)しかし、相談者固有の悩みに対応していくか場合、どの技法を活用するかについて、信頼関係をベースに相談者と話し合いながら実験と修正の繰り返しを行い、現状に合わせて選択し直していく必要があります。

通常はカウンセラーが提案提案して、相談者から納得を得たものを使用していきます。

問題解決のためのプランニング

この際、重要になってくるのが問題解決のプランニングです。
カウンセリングに認知行動療法を用いる場合、アセスメントを何度も繰り返している間に、相談者から見えている問題と、カウンセラーから見えている問題の間にズレが生じてしまうことは少なくありません。

これは問題に巻き込まれている相談者の視点と専門家の視点の違いから生まれるものです。

進歩・向上

モチベーションの維持・増強が大切

ですから、こうした違いが生まれるのは当然といえます。

しかし、専門家の視点だからといって、カウンセラーの視点ばかりを先行させて問題解決のプランニングしてしまうと、

  • 相談者のカウンセリングへのモチベーションが低下してしまうこと
  • 談者に理解してもらえないという感情が生まれてしまうこと

など、問題解決のための障害が生まれてしまいます。
結果的にカウンセリングが停滞することになってしまうのです。

カウンセラーが重要だと判断し、最初に取り組む必要があると考えられる問題でも、相談者の意向や興味が優先されなければカウンセリングは前に進まないのです。

ですから、どの問題から取り組むかは相談者と一緒に話し合い、慎重に決定する必要があるのです。
カウンセリングへのモチベーションを高め、改善への期待感を維持、増強していくにためは、専門家としての見地から見た効果や効率より、相談者がその時点で感じている「辛さ」や「問題」に焦点を当て、それを基にして、問題解決のプランニングをしていかなければならないのです。

天秤

相談者の悩みや問題と感じていることが重要視されなければなりません

専門家の立場から見た本質的な問題は、変化が起きるまで時間が必要な場合がほとんどなので、「問題の本質は何か?」かという視点だけでなく、

  • どこから取り組むと効果が高そうか?
  • どこから取り組むと次の問題に取り掛かりやすいか?

という変化の起きやすさという視点から、小さな変化を連鎖的に起こすためのプランニングをすることが重要なのです。

また、相談者がすでに持っているスキル、能力、資源といったリソース(その時点で獲得していて問題解決に活用できるもの)を発見し、それを活用し、伸ばしていくこともプランニングの大切な要素です。

「○○をやめる」という目標を達成することはとても難しいので、相談者にすでに備わっている

  • 良い点
  • できていること
  • 前向きな態度

などを見つけて焦点を当て、それらを増強していく事を目標にするプランニングを意識することも大切です。

アドバイスする女性

感じたことは全て口にしてカウンセラーと話し合いましょう!

これらが増強することで、問題を維持継続するため要素が減少していくからです。
さらにいえば、カウンセラーが相談者の肯定的な側面に焦点付けしつづけることで、相談者が問題の肯定的な側面に焦点づけする習慣が育まれていくため、相談者が自分の肯定的な側面に注目する力を支援することにもつながっていきます。

認知行動療法によるカウンセリングで、最も重要なのは相談者のカウンセリングへのモチベーションを維持、増強し続けることなのです。
ですから、専門家の立場から見た、効率や本質を中心に置いたカウンセリングではなく、相談者が効率や本質にたどり着き、それに高いモチベーションを維持しながら取り組めるように、相談者の気持ちを尊重した問題解決のプランニングが必要なのです。



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