認知の限界について考えてみましょう!

落ち込みやすい人、不安になりやすい人は、

ネガティブな考え(ネガティブなスキーマ、ルール)に合致する情報だけを取り入れ、それと矛盾する情報は、無視したり、割り引いたりする

という癖が強い傾向があります。
カウンセリングのポイント

人は誰でも自分の信念、ルールと一致する情報だけを選択し、発見し、確認して重要視し、自分の中に取り込んでいくものですが、落ち込みやすい、不安になりやすい人は、

情報選択の基礎となる信念、ルールが非常にネガティブで、様々な角度から再検討してみると、その信念やルールに非合理性や論理的破綻がある

ことがほとんどです。
(自分の信念と一致する情報だけを取り入れ、信念と矛盾する情報を無視することを心理学では「確証バイアス」といいます。)

つまり、信念やルールの基礎に非合理性や論理破綻があると不安やうつ状態が強化されやすく、継続しやすいということです。
そして、その信念、ルールによって選択され、発見し、確認して重要視した情報がドンドン蓄積され、その信念、ルールをさらに強化していってしまうため、ドンドン生きにくくなってしまうのです。

信念、ルールの基礎になっている論理に非合理性や論理破綻があると目の前の肯定的な情報を無意識のうちに無視して、否定的な結論を導きだしてしまうのです。

練習の仕方

  • 「全ての情報を検索する」を使用してネガティブな気分の情報を書き出してみましょう。

ポジティブな情報を探すことは、現実に起きている「ネガティブな出来事を都合よく解釈しようとしているに過ぎない」と感じる人もいるでしょう。
その場合、自分が感じている出来事が事実でも、「立場や見方が異なる人から見ると、他の事実が存在する」という事実について考えてみてください。

そして、「正確な事実は、全ての情報が、ありとあらゆる立場、見方から検討されなければ明確になることはない」のだということについて考えてみてください。

認知行動療法-全ての情報を探してみる

認知行動療法で使用する「全ての情報を探してみる」の記入例

58:全ての情報を検索するシートのダウンロード

【以下の事を検討してみてください】
 人間は「検索の限界」と言われる情報処理の特徴を持っています。
人間の情報検索能力には限界があるので、信念に一致する情報に注意が限定されやすいという特徴です。
例えば、自分を「ダメな奴だ」という信念を持っていると、自分の失敗についての情報だけを選択し注目するので、その信念を強化してしまいます。そして、それ以外の情報、特に「優秀な人間である」についての情報を検索しないので、自分が「ダメな奴」であることが確実であるかのよう感じるようになってしまうのです。
 「検索の限界」に自分が自分にあるかを判断するために、次の質問に答えてみてください。
 自分のネガティブな信念に合致するのは、どんな情報ですか?
 自分のネガティブな信念と矛盾するのは、どんな情報ですか?
 自分と異なるポジティブな信念を持っている他の人ならどのように情報を選択し、注目するでしょうか?