防衛機制とその機能

防衛機制とは「心の安定をはかるための自我による無意識的な防衛」です。防衛機制には、抑圧、昇華、投影、退行など様々なものがありますが自分を守るために無意識のうちに行われます。

自分で理解できないような感情や衝動が起こるのは、防衛機制によって無意識のうちに行っている心の操作の副作用かもしれません。どんなものがあるのかを理解し対策を考えていきましょう。

合理化

何かと理由をつけて自分の正当性を保障しようとしたり、満たされなかった欲求に対して適当な理由をつけて正当化しようとすること

合理化の例
  • 自分の努力不足によって不合格になったテストを教師の教え方や採点の仕方が悪いなどと言って教師を責める。

物事が思い通りに運ばない、望んだ結果が得られないなど自分の欲求が満たされない状態は人間にとってきわめて不快です。それが人生を変えるような大きな出来事であったり、心から欲しい結果である場合はなおさらです。そんな時自分の心を救う方法として合理化という防衛機制を使用します。「もし、〇〇ができてたとしても、どうせ××だった」と結果大したものでなかったと考えたり、「あの時○○だったのは、××のせいだ」と納得できる理由を探すのです。大きな不快、悲しみ、憎しみなどから自分の心を救うのには大切な防衛機制です。
合理化

この傾向が強すぎる人は・・

日常化してしまうと新たなことにチャレンジしたり、失敗の原因を自分以外にばかりに探してしまうことで進歩や変革のチャンスを逃したり、周囲との人間関係を不快なものにしてしまったりなど様々なトラブルや損失を被ることになってしまいます。

その出来事の原因について多面的に考える習慣を身につけると良いでしょう。何かの結果を招いた原因は大抵の場合1つではありません。自分、周囲の人、環境、タイミング、条件、運・・様々な要因が絡み合って1つの結果をもたらします。円グラフ法を活用して公平な判断ができるように練習してください。